第62回若手ゼミACTIVITY INFORMATION

責任能力

被疑者と接見していて，「どうも話がおかしい。もしかしたら，病気じゃないだろうか。」という疑問を持ったことはありませんか。また，精神鑑定書が証拠開示されたが，どこをどう読んだらいいか分からなくて困ったという経験はありませんか。 はじめて，このような事態に遭遇した場合，どこに相談し，どのような文献を読み，どのような弁護活動をすればよいのでしょうか。

責任能力は，司法と精神医学の境界にある問題です。法律解釈や判例の知識があることはもちろんですが，精神医学についても一定の知識が求められます。 また，裁判員裁判における精神鑑定のあり方については司法研究が発表されており，事前カンファレンスや口頭報告，説明概念など，新しい提案がなされています。 そのため，裁判所や検察官に対抗するためには，現在の議論状況を理解した上で，弁護戦略を組み立てる必要があります。

今回の若手ゼミでは，「はじめて責任能力を争う事件を受任した若手弁護士」を念頭に置いて，責任能力や精神鑑定の基礎知識を学ぶとともに，具体的な事件を素材にした実践的な弁護活動のあり方を学びたいと考えています。 みなさんの積極的な参加をお待ちしております。