上訴審では何に注意したらよいのか,また,一審の弁護活動や判決に不満を持つ被告人にどのように接したらよいのかなどといった上訴審に関する不安から,なかなか控訴上告事件に手が出せないという若手の先生は多いのではないでしょうか。 今回は,刑事弁護の第一人者である後藤貞人弁護士をお招きし,後藤弁護士がご担当された,控訴審の死刑判決を最高裁が破棄した事件(最判H22.4.27 殺人,現住建造物等放火被告事件)における弁護活動についてお話しいただくと共に,上訴審の取り組み方についてご教示いただきたいと思います。
※なお、ゼミ終了後に懇親会を予定しておりますので、こちらも是非ご参加ください!
当時44歳の被告人が,息子の妻(当時28歳)及びその長男(当時1歳10か月)を,息子宅であるマンションの室内で殺害し,その後,同室内で放火したという殺人,現住建造物等放火の事実で起訴され,一審で無期懲役,控訴審で死刑と,いずれも有罪の認定がなされたにもかかわらず,最高裁において,審理不尽,事実誤認の疑いを理由に,一審,控訴審判決がいずれも破棄されて事件が一審に差し戻された事件
最高裁判例検索システム 最判H22.4.27