障がいを抱えながら十分な福祉的支援を受けることができず,その結果,少額の万引きや無銭飲食などの比較的軽微な犯罪を繰り返して刑務所に何度も入る,いわゆる「累犯障がい者」と呼ばれる人々が存在します。その数は,私たちが想像するよりも遙かに多いのが現状です。新規受刑者の約4人に1人に知的障がいの疑いがある,という驚くべき統計もあります。 刑事弁護をしていれば避けて通れないこの問題に対して,私たちはどう取り組めばいいのでしょうか。
今回は,罪に問われた障害がある人の支援に取り組んでいる一般社団法人東京TSネットから講師を招き,この問題についてご講演いただきます。 総論的な講義に加え,実際に社会福祉士として,複数の刑事事件に関与し,法廷での証言なども行っている及川社会福祉士・精神保健福祉士から,障がいについての基礎知識,障がいのある人とのコミュニケーションの方法,福祉的支援として刑事手続段階でできることや,使うことのできる社会資源などについてご講演いただきます。 また,後半には,及川社会福祉士・精神保健福祉士が関与した事例について,担当弁護士である浦崎弁護士やその他の弁護士を交えて,事例報告をしていただく予定です。
障がいに対する基礎知識から,事例報告まで,障がいのある人の刑事弁護に取り組むために必要な知識・情報を学ぶことができる貴重な機会です。積極的にご参加下さい。
なお,例会終了後に懇親会を予定しておりますので,こちらも是非ご参加ください!